ごあいさつ
私たち「遠州波小僧プロジェクト」は、浜松市をはじめ遠州沿岸に伝えられる「海鳴り/波小僧伝承」をてがかりに、この地の特徴的な音風景である遠州灘の波音について調査研究を進めています。
伝承に関する文献資料の分析、地域の皆様の生活史の聞き取り調査、波音の録音調査など、多角的な検討を行ってきました。
この地域の特徴的な音風景である波の音にあらためて耳をすませながら、「波小僧」を生んだこの地の風土や感性をほりおこし、自然環境と共生したこれからの社会のあり方についてのアイデアをつかんでいくことが、この研究の大きな目的です。
また遠州波小僧プロジェクトでは、地元の皆様とともに進める調査研究の形も模索してきました。
2021年以降、篠原地区歴史同好会「浜風会」のメンバーによる「波小僧探求プロジェクト」が継続しています。2022年からは、「みんなでつくろう波音マップ」と題して、ウェブサイトを通じて広く地域の波音情報を集め、それをマップ化する取り組みも実施、さらに2023年には小学校での出張講義など、地域にねざした研究と実践を進めています。